展覧会探訪’11冬 奈良県立美術館「礒江毅=グスタボ・イソエ」展

もう12月ですね・・・あ~いそがしや。

忘れないうちに、展覧会の振り返りを。


11月18日に行った「磯江毅」展について。
この展覧会は巡回みたいですね。12月18日まで奈良県美で開催中!


この「磯江毅」氏(1954-2007)については全然知らなくて、
駅のポスターなんかで「なんだろう?」と気になっていた展覧会です。

30年余りスペインに滞在し、スペイン名「グスタボ・イソエ」として
活躍されていたそうです。
マドリード・リアリズムという分野についても初めて知ったのですが、
現代リアリズム絵画のなかでも注目されていたようです。
磯江毅氏について(wiki)

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まず、見たときの「そのまま」感がスゴイ!
圧倒されます。
もう抜け出て、手に取れそうなくらいです。それだけ繊細な書き込み・陰影です。
静物画は特に顕著でした。

見に行ったその日の夕方、近所で芋煮会をしたのですが
その場でも見に行った人がいて、「凄かったよね!!」と盛り上がりましたw
美術に興味の無いおじさんも「アレは一回見たほうがええ!」と大プッシュ。

その話は置いといて。

スペイン滞在時に様々な生活の一部を静物画として描いています。
皿に葡萄を載せた静物画、鳥のさばいた状態を描いたもの、など
スペインの市場にありそうな食材が多かったです。
キャプションに、奥様の制作の様子のエピソードがあって、
情景を浮かべながら見ることが出来ました。


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一番インパクトが強かったのは、「新聞の上の裸婦」でしょう。

何枚かの新聞の上に裸婦が横たわっているのですが、
人物はもちろん、新聞も細部にわたって再現されており目を見張るものでした。
でも、新聞の上に人物の影はあるものの、人物の重みは感じられませんでした。
それぞれが浮遊して存在しているような不思議な空間でした。

同じ裸婦の「深い眠り」
横たわる裸婦が空中に浮いているような感じで、人物以外は描かれていません。



磯江氏は「そのままそっくりに描くこと」を目的としていたのではないでしょう。
リアルな絵画というのはとてもわかりやすく、
絵を普段見ないおじさんでも「似ているか、似ていないか」は判断できます。
しかし、それを突き詰めていっても現実以上のものはできません。
だから、ヨーロッパでは印象派や立体主義など異なる流れができていったのでしょうね。

「リアリズム」というのは事実や現実そのものではありません。

磯江氏はリアルを追求する手法・技術をスペインで身につけ、
作品としては現実を超えるものをつくりたかったように作品から感じられます。
イリュージョンというような。

パンフレットにも
「磯江が描く人物や静物は、単なる描写を超えて物が存在することの神秘性と崇高さすら漂わせています。」
とありました。確かにそうです。


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展覧会全体を見ていて、「リアリズム」「現実」「虚構」「自分の目で見ていること・モノ」
といったあらゆることを考えさせられました。


特に意識はしていなかったのですが、
次に見た「岸田劉生展」でも同じように写実について、
岸田劉生がもがいていた様子など、色々と考えさせられました。
麗子だけじゃ無かったよ・・・


乞うご期待。


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